素直じゃないあたしを温めて

特別……?



「トクベツー?何か楽しそう!」


「楽しいよー!今日は皆でいっぱい楽しもうね!」


「うんっ!」



やったーと千奈と晴季が喜んでいる中、

美砂はあたしの方を見て、ニコッと微笑んだ。



あたしはまた涙が出そうになったけどぐっと堪えた。


もう……もう泣かない。




これからはもう、皆には心配掛けられない。掛けたくない。




そう、今日は“特別”な日。
皆が一緒に居られる、最後の日。




「千奈ー!晴季ー!手洗って手伝ってー!」


あたしも元気を出し、この日を楽しもう、そう思った。




美砂、千奈、晴季。

今までありがとう。


離れていても、貴方達はあたしの大切な大切な“きょうだい”です。
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