素直じゃないあたしを温めて
「あははっ……何これ……こんな事生徒にして良いのー?」
あたしがふざけて言ってみると、
「今は……俺を教師だと思わなくて良い、親だと思え」
は……?
教師じゃなくて親だと思え……?
「何言って……」
「寂しかったな、辛かったな……全部一人で抱え込んで。ずっと一人で辛い思いをしてきたな……今は、思いっきり泣いて良いから」
そう言ってあたしの頭を大切なものに触れるように優しく撫でるから……
「────っ……うっ……」
気付けばあたしの
両目からは大粒の涙が出ていた。
自分でも驚くくらい。