素直じゃないあたしを温めて

素直になる……?
あたしが……?


「なぁ、茂里。俺の事を信じてみてくれないか?」



柳瀬を……


信じる?



「あんたを信じてどうすんの。あたし、もう学校辞めるんだから」


「辞める?何で?」


「はぁ?あんた、どうせあたしがキャバクラで働いてた事、校長に言うんでしょ?
そしたら辞めさせられるに決まってるじゃん。

うちの学校厳しいの柳瀬も知ってるでしょ?即退学に決まってる」



もう行かなくなる高校。

だから、

きっともう会わないであろう、
教師をしている柳瀬を信じてどうするの?



「言わないけど?」


「はっ!?」



言わない?

何なのこいつ。

意味分かんない。


「別に言うつもりなんてないけど」


「どうしてよ!?」


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