素直じゃないあたしを温めて

「この写真も、あたしが寂しいから、無理にお願いして抱きしめてもらったんです。それと、この写真は……あたしが先生の部屋を見たいってお願いしたら、仕方なく見せてくれたんです。だから付き合ってるとかそういうのじゃないんです……先生は何も悪くありません」


皆にも、聞こえるように。


これからの、柳瀬の学校生活に支障を与えないように。



「だから……彼は全く関係ありません。全部、あたしが悪いんです。だから……





────あたしが学校を辞めます」







柳瀬は、自分のクラスを最後まで見届けたいんだよね。

だったら、その夢をあたしのせいで壊したく無いよ。




前も……その夢を壊しかけたけど、
結局柳瀬があたしを助けてくれた。

あたしは何も出来なかった。



だから、今度はあたしが────



「退学に、して下さい」




これで、良いんだ。




それと、もう一つ。




決心が付いた事がある。
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