素直じゃないあたしを温めて
「ていうか言わなくても良いだろ別に。それに、お前が俺を信じてくれるようになるまで卒業させないからなぁ~。クラス全員の卒業を見届けること、それが今の俺の夢だ」
「……」
何なのこいつ。
馬鹿?
っていうか……
変な奴。
「あそこの店、もうやめるだろ?」
「辞めるわよ、当たり前じゃん。あんたに見つかったんだから。それに辞めないって言ってもどうせしつこいでしょ」
「まぁなっ」
そう言って、笑う柳瀬。
何故かその笑顔を見て安心してしまった。