素直じゃないあたしを温めて

「何考えてるの、お姉ちゃん!!」





ごめんね、美砂。



お姉ちゃんはもう……



「疲れた……」


「え?」


「もう、疲れちゃったよ」




力が一気に抜け、膝からがくりと崩れ落ちた。



手を地面に付けてへたりこんでいると、

上から滴が落ちてきて、手の上に乗った。



「……」



上からひっくひっくと泣いている美砂の声が聞こえる。



「ごめんね、お姉ちゃんごめんね、ごめんね、ごめんねっ……!」



そう言いながら、あたしを強く抱きしめた。



「どうして……どうして美砂が謝るの」



貴方は何も、悪く無い。


全部全部、何もかも


この、あたしのせいなんだよ?
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