素直じゃないあたしを温めて
「お姉ちゃんのバイト先で終わるまで待ってようかなって思ってたんだけど、さっき出て行ったって聞いて……それから探してたらこんな所に居たから」
「……」
「大事な話、あるから……」
今のあたしが話を聞ける状態じゃないのも、美砂も分かってるはず。
でも、それでも……
大事な話があると言う美砂の目と口調で、
それがどれほど重大な事なのかが分かった。
「……分かった、聞く……」
あたしの情緒だけで、勝手な事は出来ないから。
「話は、おばさんから聞いて」
「おばさん……?」
一体、何の関係があると言うのだろうか。
「家まで一緒に、行こう」
そう言ってあたしの手を引いた。