素直じゃないあたしを温めて
久し振りの再会
「此処よ」
おばさんの車で何時間もかけて、たどり着いた病院は、かなり大きな所だった。
いざ、会うとなると緊張して少し手が震えてきた。
そんなあたしに気付いたのか、おばさんはあたしの背中をポンと叩いてくれた。
「行こっか」
あたしは頷き、おばさんの後ろについて行った。
美砂も緊張してるみたいで、朝からずっと無言だった。
中に入ると、病院の独特な匂いが漂っていた。
そして……
「此処が、美奈子の入院してる部屋」
目の前には、もうずっと会っていなかった母親が居る。
このドアを開ければ、顔が見える。
久し振りの、再会で……