素直じゃないあたしを温めて

「どうぞ」


おばさんにそう言われ、あたしは頷き、ドアに手を掛けた。



ガラガラ



ドアを開けると、思ったよりも広い部屋にベッドが一つ。


そして……



「やっと来たー、ねぇ里佳子ーこのまえ……の……」



その視線はあたしにぶつかり、そして、その次に美砂へと視線を向けられた。



「なんで貴方達……」



驚きを隠せない表情で、あたし達を見つめるお母さん。


久し振りの再会に涙が出そうになったけれど、ぐっと堪える。



「……里佳子が教えたの……?」


「そうよ。この子達が知らないで、これから過ごしていくなんてあんまりだと思って」


「……言うなって言ったのに」


「じゃあね、あとは三人でゆっくり話して」



そう言って、おばさんは部屋から出て行った。
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