素直じゃないあたしを温めて
小さな棚の上に置かれている花と、写真。
その写真には……
笑顔のあたしと美砂と千奈と晴季と……お母さん。
やっぱり、おばさんの言ってた事は嘘じゃなかったんだって。
「出て行く前に、酷い事言ったし。もう、私に会いたいなんて思わなくなってくれたら良いって思ってたのに……どうして、来るの……」
必死に隠そうとしているけれど、
お母さんの目には涙が溜まっていて。
今にも溢れだしそうだった。
「お母さんの事は……許してないよ」
「え……?」
「お母さんの言う通り、あたし達を傷付けた事には変わりない。だから……
今からまた、一緒に生きて行けば良いじゃん!
一緒に笑って、泣いて……生きて行けば良いじゃない!
それが、お母さんの償い……だよ?」