素直じゃないあたしを温めて
「そっか……あーあーっ。何かもう分かってたしな!最初から。琥珀チャンが俺に気が無いなんて事くらい……でもそれで……相手が弱ってる時に告ったなんて、俺まじでダセェな」
「ううん。拓未くんには感謝してる。有難う、本当に。拓未くんが居なかったら、絶対此処まで来れて無かったと思うの。……だから……拓未くんとはずっと友達で……友達で居たい」
拓未くんの事は好き。
だけど、その好きは付き合うとはちょっと違う。
だから、我が儘かもしれないけれど、ずっと友達で居たいって、そう思う。
「……友達のままでも、俺が琥珀チャンの事ずっと好きでも良いの?」
「え?」
「ははっ、なーんてな!琥珀チャン困らせてばっかりだな、俺。大丈夫!友達な、分かったよ」
「……ありがとう」
笑ってそう言ってくれたのが凄く嬉しくて。
「あたしね、お母さんの所で暮らすって決めたの……」
「……そっか」