素直じゃないあたしを温めて

「何これ?手紙?」



何だろう。いきなり。

お母さんがあたしへ手紙を書いたの?


「たぶん。さっき、男の人が入って来てこれ琥珀に渡して欲しいって」


「え……?!」



男の人……?



「うーん、結構琥珀よりは年上の人だと思うんだけど。何、彼氏?」






うそ…………





「読んだら?」



心臓がバクバク鳴っていて、止まらない。


そのせいか、封筒を上手く開けられないあたしに、



「貸して」


と言って、お母さんが代わりに開けてくれた。
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