素直じゃないあたしを温めて
見えている先に俺が居ないなら、
俺を付け足して欲しい。
俺と一緒に居る事を夢に加えて欲しい。
ごめんな、こんな我が儘な願いで。
もし、茂里がまだ俺を想ってくれているなら、また連絡して欲しい。
いつでも良い。ずっと待ってるから。
p.s お母さんの病気、早く良くなると良いな
柳瀬航太】
「……柳瀬……」
止めどなく流れる涙。
足がガクガク震えだした。
夢の先に、柳瀬を付け足す……?
あたしは、あたしは…………!
「お母さん!これ、その男の人が届けに来たのいつ!?」
「んーその人が此処出てすぐに琥珀が戻って来たから……ついさっき?」
「っ……!」
手紙を握り締め、あたしは勢いよく病室から出て行き、無我夢中に走った。