素直じゃないあたしを温めて

もうあたしは……



「柳瀬が、好き。……柳瀬じゃなきゃ駄目なの」


「……茂里」



神様。

あたしは、欲張っても良いですか────?



「夢の先に柳瀬が居ない、なんて言ったのは……きっと“欲張っちゃいけない”っていうのが自分の中にあったからなんだと思う。

でもそれは、たぶん気付いてたはずなのに……気付かないフリしてた。

柳瀬が居なくても大丈夫だって……

柳瀬の事いっぱい傷付けちゃったから、もう一緒に居られないって。

でもやっぱりあたしは……」



こんな我が儘なあたしは、やっぱりまだ子供……?



「あたしも……柳瀬と一緒に生きて行きたい。あたしの夢の先に……柳瀬という存在を……加えたい。一緒に、居たい」



でも、これがあたしなの──
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