素直じゃないあたしを温めて

「っ!!何すんだよ!」



一瞬の出来事で何が起こったのか分からなかった。



ただ、ハッキリと分かるのは、

柳瀬が怒った顔であたしの隣に居る事と、

前に立ってた男子達が水で濡れている事。



「ごめんねー、あまりにもムカついちゃってね」



コップを持った柳瀬が

わざとらしくあははと笑った後、

男子達を睨みつけた。



「キミたちの方が、よっぽどカワイソーだよっ?」


「んだとオッサン!?」


「オッサン?ああ、そーか、オッサンかぁ……じゃあ、ガキの君たちはオッサンが来るような店に来たの~?」



何か、柳瀬の顔が怖い。

こんな柳瀬、初めて見た。


「……なんだコイツ!?まじうぜぇ。おい、帰るぞ」



・・・

何、あいつら。

そんな事言われたぐらいで帰るの?

あはは、


・・・


馬鹿馬鹿しい。



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