素直じゃないあたしを温めて
「はぁっ……」
あたしは着替えずにそのまま
床に寝転がった。
「何でなのよ……どうして……」
さっきの二人のキスの映像が
脳に焼き付いていて、消えない。
初めは、教師なんてどうせみんなの事なんて
本気で考えてないくせにって思ってた。
でも、柳瀬と接しているうちに、
この人は違うって思った。
でも、違うもなにも、
柳瀬はあたしが前に考えてた嫌いな部類の人間だったんだね。
信じるんじゃなかった。
好きになるんじゃなかった。
こんなに傷付くのが分かってたら、
初めから、あんたを避けてたのに。