【完】校内1のイケメンに恋をした!! 2
…こんな顔、見たことない。
私を鬱陶しそうに見るなんて、そんなこと今まで無かったのに…。
「…マジで、なんもねぇから」
そんな顔でそんな風に言われたら、もう何も言えないよ…。
……。
…その後の私たちは言葉無く館内を進んだ。
繋いでた手も離していたし、その距離もいつもより遠い。
…龍輝さんと何を話していいのか、わかんなくなっちゃった。
いつもなら、「何を話そうか」と考える前にすらすら言葉が出てくるのに…。
“…別に、なんもねぇって。”
…冷たい瞳、冷たい言葉…。
あんな風にまた見られるかもしれない、言われるかもしれない。
それが、怖い…。
…結局その後も私たちは会話らしい会話もせず、二人きりの時間は終わった。
みんなと再会してからの龍輝さんは、いつもと同じように笑っていたけれど…、でも、私に話しかけてくることは無かった。
…龍輝さんとの距離が、変わってしまった。
そうわかっているのに、私にはどうすることも出来なくて…、
…結局私と龍輝さんの1日は、その妙な距離のまま終わってしまった。