【完】校内1のイケメンに恋をした!! 2
「……沢良木先輩に兄弟は居ないはずだから、キミの元カレくんは先輩の従兄弟とかかな」
「あ、はい…涼太くんも兄弟は居ないって言ってましたし、
沢良木って名前は珍しいから…親戚なのかもしれませんね」
「うん」
………。
…沢良木先輩、か…。
あの時…、私が涼太くんの名前を言った時、龍輝さんはその人を思っていたんだよね、きっと。
…龍輝さん、沢良木先輩の何を思い出していたんだろう?
なんであんな顔をして、あんなに冷たい物言いだったんだろう?
……ううん、龍輝さんだけじゃない。
今目の前に座る大雅さんも、「沢良木」って聞いた時、一瞬だけ表情を変えた。
あれは、どうして…?
「…あの、大雅さん。
その沢良木先輩と龍輝さんって……何かあったんですか…?」
そんな私の言葉に、大雅さんは少しも表情を変えずに頷く。
「沢良木先輩は今、龍輝の元カノと付き合ってるんだよ」