【完】校内1のイケメンに恋をした!! 2
大雅さんを見つめ、真っ直ぐに言う。
「…“今”を壊したくはないけれど…、でもこのまま龍輝さんとギクシャクしたままなんて、そんなの嫌です。
だから、龍輝さんと話します」
「うん」
相変わらず頬杖を突いたままの大雅さんは、凄く優しい顔で私を見ている。
とにかく嬉しそうで、楽しそうで、満足そう。
その瞳が、ゆっくりと窓の外へと移る。
「…これでもし龍輝との関係が終わってしまったら、その時は俺が真由ちゃんを幸せにする」
「え…?」
「……まぁ、龍輝と真由ちゃんが離れるなんて想像出来ないからなぁー。
相思相愛バカップルの間に入れる隙間なんて、皆無だもんね」
あははっ。と、いつもみたいに笑い、髪の毛をかき上げる。
「でももし何かがあったら…――」
――…と、言いかけた時。
注文した物が運ばれてきてテーブルに並べられていく。
大雅さんはそれを見て小さく笑い、もう一度髪の毛をかき上げた。
…その後、大雅さんは言葉の続きを出すことなく食事を始め、
朔也さんの話や、健吾さんと優ちゃんの話をして笑う。
……食事を終えて店を出た後も、その話がされることはなかった。