【完】校内1のイケメンに恋をした!! 2
「うそぉ、龍輝さんこの前魚の煮付け作ってましたよね?」
「あれは大雅が食うから作っただけで、作んのと食うのは別。
そりゃあ味見くらいはするけど。
でもなんか、こう…苦手なんだよなぁー」
「えー? お刺身とかお寿司もダメなんですか?」
「あー…あんまり食わないなぁ。
タコとかイカならまだマシ。だけど、魚はなぁ…」
……へぇ、そうなんだぁ。
龍輝さんって、お刺身を肴にチビチビ飲んでるイメージだったけど、ほんとは違うんだ。
私、龍輝さんのことまだまだ知らないなぁ…。
「ねぇ龍輝さん、好きな食べ物ってなんですか?」
「んー? そうだなぁ…唐揚げかな」
「あ、じゃあ今度唐揚げ粉使って作ります」
「いやいやいやっ、唐揚げは醤油とニンニクと生姜で下味をつけてだな…」
「えー…面倒臭い」
「…お前な、俺の唐揚げ“何これ美味しいー”って食ってたくせにそういうこと言う?
俺の苦労をなんだと思ってんだよ」
コツン、と頭を叩いてくる龍輝さん。
でも全然怒ってる感じじゃなくて、なんだか凄く楽しそうだったから、私も龍輝さんを見ていっぱいいっぱい笑顔を見せた。
「唐揚げ話で盛り上がってるとこ悪いんですけどー、そろそろ休憩にしない?」
ふと、近くに居た大雅さんが呆れ顔で言う。
「あー、そういや腹減ったな。なんか食うか」
と言うことで、私たちは休憩スペースでお昼ご飯を食べることにした。