幼なじみじゃイヤなんだ。 Before
桜が去った今、俺と小池は靴箱で2人きり。


沈黙を破って、俺が口を開いた。





「小池はあんまり桜のこと知らないみたいだから教えておくけど……」





小池が不思議な顔をしてこちらを見る。






「桜はさ、ガキの頃から、男でも女でも誰にでも『好き』って言葉を言うんだ…」


「え!?」


「桜の『好き』は『ありがとう』みたいなもんだから。特別深い意味はない。悪いけど」


「……」






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