幼なじみじゃイヤなんだ。 Before
小池は、口をぽかんと開けたまま言葉を失った。






「ごめんな、桜には注意しとく。それから…」






渡り廊下で小池が言っていた言葉。






『たまにギュッと抱き締めてやろうかと思っちゃうんだよな』






小池の肩にポンと手を置き、耳元で言った。






「桜に、妙な気起こしたら、許さねぇから」





悪いけど、お前には負けねぇよ。


お前より、俺の方が桜のことを大切に想ってるって自信があるから。






「じゃあな小池!そう言うコトだから!」




くつを履き、桜のいる校門へと急いだ。


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