幼なじみじゃイヤなんだ。 Before
「流瑠!早苗どこにもいないけど?」






桜が頬を膨らませながら校門で待っていた。





そりゃ、いないだろうな。

桜と小池を離すために嘘吐いたんだから。







「あー?ごめん。勘違いだったかな?」


「え!?勘違いってなに!?『早苗が怒ってる』とか言うから心臓止まるかと思ったよー」


「悪い!」


「いやっ!今の事と言い、今日の暴言と言い、アイス奢ってくれるまで絶対許さない!」


「おい……胃が痛いんだろ?先生に食べ過ぎるなって言われたばっかだろ?」


「もう治ったもん!薬効いたもん!」


「でも、今日はだめ」


「ケチ!ドケチ!流瑠の頑固者!イ───ッだ!」


「…ドケチ?…そんなこと言うならもう二度とおごってやらないから」


「…え」


< 86 / 115 >

この作品をシェア

pagetop