R〇B〇T…?
「ユカのやつ、無表情に見えてわかりやすいところあるよな」
誰に言うでもなく小さくつぶやくと、ユカが振り返った。
「…?ハルト様、なにかおっしゃいましたか?」
「ん?いや、なんでもねえ」
ふっと笑いながらそう答えると、ユカはほんの少し眉を寄せ怪訝そうな顔をしている。
よく観察してるとわかるユカの表情を見ているのが楽しくて、気がつくと笑っている俺。
なぜそうなのか、この時の俺はまだわからずにいた。
木の上からのんびり過ぎていく時間を心地よく思いながら、ユカの動きを見下ろしていると、
ユカがこちらを見上げていった。
「ハルト様、そのような場所にいてはあぶな……」
「は?落ちるわけねえだろ、小さい頃から登ってるんだぜ?」
ユカの言葉を遮るように言った。