R〇B〇T…?
そういう親父の手には、なにか道具が握られていて、少女の足をいじっていた。
足をよく見ると人の肌の色はしておらず、灰色の鉄の部品が沢山付いたモノだった。
その足を見て俺は悟った。
(ああ……この子"ロボット"か)
「なんでこんな真夜中にそんなことしてんの。てかどうしたのそいつ」
「帰る途中に、足を壊してしまってたこの子に会ってね。家に連れてきて修理してたんだよ」
親父がそういいながら、鉄の塊の足をいじっている。
「ったく、こんな時間にうるさくて迷惑なんだけど」
ため息しながら頭をかいていると、少女と目が合った。
「夜遅くにお騒がせしてしまって申し訳ありません」
可愛らしい声で少女が、こっちを向いて頭を下げてきた。
でも表情も無いに等しく、無表情な彼女は、まさにロボットを思わせるようだった。
うちのメイドは最先端のロボットで、表情も豊かで動作も完璧だ。
人間と違うところなんて見た目じゃわからない。