酒神様
暗がりの中、自分の家のカギを探す。きっと酔ったからあんなもん見えたんだ


「せぇいかあーい!!」

いかん!ついには幻聴まで、水っ水だ水。正気に戻れ俺


「おい、無視するなよ禿頭ぁ」


「なん……」

こんな意味のわからない物体、俺は知らん。始めてみたヤツに、正体不明のやつに黄金ヘッドを禿頭何て言われても


意味がわからんっ


ひゅ~と音がしそうなくらい俺の意識は暗闇にオチた


「おーい?ありゃ?気失っちまった」


2第目酒神はため息をつく、帰ろ

「はっ!?今何時だっ」

時計は夜中の2時を指していた。俺は2時間も気を失っていたのか……


あの意味のわからないふわふわした白い物体は消えていた


あぁきっと飲みすぎさね

痛い頭を抑えてシャワーを浴びる。あ、メガネ取り忘れた


もうレンズが真っ白になっているメガネを脱衣場に置く


熱に強くてよかった
禿になるくらいならスキンヘッドで!なんて髪の生えてない頭にシャンプーを塗りたくる


~♪ ~♪


脱衣場に置いた携帯が鳴る身体を拭きつつ出るとオヤジからだった


「あ、オヤジ?」


「前田さん、なんか変なん見なかった?」


「変なん?」


「白い……ふわふわ飛んでるしかも喋る……」


「あ、あれオヤジのペット」


「あーそんなとこだ。ひきとりよろしく」


電話は一方的に切れた。ひきとりよろしく?あれはいったいなんだったんだ……
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