love to you
「でも、今、俺はおまえと付き合ってる。だろ?」

『うん』

「しねぇから。心配すんな」

『…うん』

「おまえ、帰ったらちゃんとメールしろ。心配するだろ」


ビックリして見上げたら、


「いつもちゃんと返事してるだろーが」

『…っ、うん』


たしかに。
葉生くん、いつも、ちゃんと返事くれる。
くれてる。
約束してる以外の葉生くんからのメールとかないけど、わたしからのメールには絶対に返事ある。


『葉生くん』

「あ?」

『手、繋ぎたい』

「無理」

『無理じゃないよぉ』

「誰かに見られたらどうするんだよ」

『…だった』


マンションの裏側に回って歩いてきてるけど、
すぐそこ会社だった。
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