始まりはあなたの奏でる音。
「慎哉くん。どうしたの?顔、真っ赤だよ?」

私は慎哉くんの頬っぺたに触れようとした。
その瞬間。
慎哉くんに押し倒されていた。

「ねぇ、結愛ちゃんって天然?それとも…誘ってんの?」
「ふぇ?」

突然慎哉くんの顔が近づいてきて、唇に温かいものが触れた。

「ん!?」

空気を求めて開いた口の隙間から生暖かいものが入ってきた。

し、舌!?

「ゃ…ぁ……ん…ふ……」

私の唇を弄ぶような慎哉くん。
ぴちゃっと水音をたてて慎哉くんの唇が離れた。

「し…んや…くん?」
「かわいい。」

慎哉くんは首筋に顔を埋めた。

「……んっ」

ぴりっとした痛みが首筋にはしった。

「それ。俺のものって証ね。」
「え?」
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