始まりはあなたの奏でる音。
「そだな、昨日結愛部活見に来てくれてたもんな♪」
「えと…一真くんも軽音部?」
「結愛、慎哉のことばっか見てたもんな…」
「慎哉?」
「あ、紹介まだだったね。こいつ、井上慎哉。」
「井上…先輩。」
「慎哉でいーよ♪」
「じゃあ、慎哉くん?」

私の言葉を聞いて慎哉くんは満面の笑みを浮かべた。
キュンと胸が高鳴ったのがわかった。

キーンコーン…

「あ、授業始まるね。」
「じゃ、慎哉くん、一真くんまた。」
「放課後待ってるね♪」

私は別れ際慎哉くんの言った言葉の意味はわからなかったけど、一礼して教室に向かった。
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