こんなにも思っているのに
ミーンミーンミーン…

太陽の光が散散と降り注ぎ、暑さで熱中症になりそうな今日この頃…

高2の夏休みがはじまったばかりだ
と言っても、あたしは補習を受けに学校に来ている

普通の人なら面倒くさいって思う補習かもしれないけど、あたしにとってはとっても楽しみにしている時間だ
別にあたしが超真面目なガリ勉ちゃんってわけではない
先生に恋しているわけでもない…

あたしが恋しているのは陸上部のエース…朝比奈 陸斗だ

陸斗とは中学からの付き合いでそれなりに仲が良い

あっちは気の合う女友達…ぐらいにしか思ってないだろうけど、あたしはバリバリ陸斗に恋している…

3年以上の片思いだ…

そしてこの教室からは…校庭で陸上部が走っているところがよく見える

そう…あたしが補習の時間を楽しみにしているのは陸斗が走っているところを見れるからだ

毎朝教室に1番早くきて、校庭がよく見える窓側の席を確保するのが日課になっている

授業を聞いてなくて先生に怒られてもお構いなしだ

「…瀬、綾瀬、綾瀬っ!なにぼぉーっとしてんだ!」

「は、はいっ…なんでしょうか…」

びっくりして前を見ると凄い形相をした先生がこっちを睨んでいた…
ヤバいよぉ…またやっちゃった…

「なんでしょうかじゃないだろっ!早く質問に答えろっ!」

「へっ…」

えっ、えぇー質問ってなにぃーっ?そんなの聞いてるわけないじゃん…
ど、どうしよぉ…みんなこっち見てる

キーンコーンカーンコーン

「綾瀬、明日は1番にさしてやるからちゃんと授業聞いてろよ!
それでは、今日の補習はここまでー」

ほっ…運良く授業の終わりのチャイムがなってくれて良かった
チャイムに感謝しなきゃね
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