こんなにも思っているのに

「瑠奈ー！また、陸斗君見てたんだ？
運よくチャイムがならなかったら、今頃説教だっよ？」

あたしにかけよりながら親友のあやが言ってきた…

「別にぃ…ちょっと空見てただけだよ」

「へぇ…空見てたにしてはずっと頬が緩みっぱなしだったけど？」

「うぅ…見てたの？てか、分かってるなら言わないでよー」

「はいはい」

そんなニヤニヤした顔で頷かれても信用できません、あやさん…

「にしても、瑠奈も頑張るわよねぇ…補習を受けるためにわざわざ夏休み前のテストで低い点数とって…見てるだけじゃなにも変わらないのに…アタックしなきゃ駄目よ、アタックしなきゃ！」

「あぁ、はいはい…それより今日買い物につきあってって言ってなかった？」

授業で使った教科書やノートをスクバにいれ終わり、教室のドアに向かって歩きながら言った

「そうだった！瑠奈待っててばー」