魔王更生物語 -させてみせます、その男!-
「へ?」
くるりと振り返るとそこには、二人の生徒が立っていた。私に声をかけたのは右側、男の子で、もう一人の女の子はじーっと私を見てる。
「どーしたのさっきから。立ち尽くしてるみたいだけどさ」
きらきらっ、とした笑顔で尋ねられては覚悟を決めるしかない。私は自分の状況を一言で説明した。
「迷子、です」
ポカンとしてる二人に、私は引きつった笑みを浮かべた。
「職員室の場所、教えてください………」
こうして私は、二人の生徒に案内をしてもらってどうにかこうにか職員室へとたどり着いたのだった。