Leiche
「須磨さん、次は被服室だけど行かなくていいの?」
肩を揺さぶられ身体を起こすと目の前に委員長がいた。
教室に残っていたのは、委員長と須磨の二人だけだった。
委員長の名前すら知らないが、いつも何かと須磨を気にかける唯一の存在で、皆に平等に優しく男女共に人気のある、須磨とは正反対の存在でもあった。
須磨はありがとうと短く言い、席を立つ。
委員長が何か言いかけたが、大したことではないと聞かないまま教室を出た。