プレイボール~始まりの合図~
ドカンの中に30分ぐらい動かず、膝に頭をつけていた
少し風も吹き始め、不気味にさえ思う。

その不気味さに我慢ができずに、僕は目を閉じて祈り始めた

『父さん!迎えに来てよ!』


何度も、何度も祈った。


すると、願いが通じたかのように、風の音の中から声が聞こえてくる。


「お~い!誠!お~い!」


僕は、その声に気づきドカンから顔を出した


「父さん!」


その声が父さんだと分かった途端に、無我夢中で父さんの元に走っていた


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