プレイボール~始まりの合図~
僕は結局、最後の最後まで圧倒されていた。



【ゲームセット】



気付けば試合終了。


「誠。初めての野球場ってのはどうだった?」


父さんは、ゲームセットの合図と共に席を立ち僕にそう言った。



「良い…なんか不思議な世界に来たみたい。」



「あはは。そっか☆誠が喜んでくれたみたいでホッとしたよ。」



父さんは、少し肩をなでおろし安心したご様子。



「僕…忘れないよ。今日の事。ありがとう父さん。」



父さんの手を掴み僕も立ち上がった。



そして、さっきまでの熱気が嘘のような野球場を後にした。


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