プレイボール~始まりの合図~
「以上。じゃあ、ストレッチ終わったら試合開始するから。」


監督はメモ帳をポケットにしまいトイレに向かった


「へぇ、マコト君がピッチャーか、お手柔らかにね。」


幸枝さんは、ニコっと笑みを浮かべストレッチし始めた


(やっぱり可愛いなぁ、幸枝さん。)


「あっ!こちらこそお手柔らかにお願いします!」


今から真剣勝負が始まるのに、幸枝さんの笑顔にすでに負けそうになった


「おい!マコト!しっかりしてくれよな!」


右腕をつねりながら、ヒロシは言う


「わ、分かってるよ!痛い、」


ちょっと疑いの目でまだ僕を見ているヒロシだったけど、
つねっていた手を離し、ストレッチを始めた


こうして、いよいよ僕らの初めての試合が始まろうとしていた


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