わたあめ系彼氏。
「櫻田先輩、今頃お前のこと恨んでるよ?」
思わず反応して、パッと視線を上げる。
そんな私を見て、ギャルはクスッと笑うと、話を続けた。
「自分の人生台無しにされたんだもんな、あんたに」
人生、台無し―――
嫌、やめて。私だってわかってる。
先輩の可能性を、未来を奪ったのは、この私だってこと。
「全国も夢じゃない位の才能の持ち主だったのに」
嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ。
わかってる。恨んでるはず。
わかってるよ ―――…
「嫌っ!やめてっ」