わたあめ系彼氏。



誰かに腕を引かれ、私の身はその人によって抱き抱えられる。


「涼しそうに風に当たってたみたいだけど、このままだと危なそうだったから」


―――甘い声。

甘くて優しい声の主の方へ私は顔を向ける。

丸くて大きい瞳。
ふわっとした明るい髪。
細い割にはしっかりと筋肉のついた身体。

かっ、かっこいい…――


「南波亜美ちゃん?大丈夫?」


彼は首を傾げると、ぐっと顔を近づける。


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