花散らしの雨
「なぁでもおまえ、絵酷いんだろ?」
「!」
俺の描きかけスケッチブックを覗き込んで言う吉沢は、首を捻っている。
「や、拓がこの前触れ回ってたから。団子がどうのザル蕎麦がどうのって」
「拓造……っ!」
「今日のはなんだ?………ライオン?!」
流石に俺もくじけそうになった。
「桜デスーここで風景画っつったら桜しかアリマセンー」
「あっわりぃ俺絵心なくて……」
絵心ないやつの心をも動かすのが真の絵画ってやつだ。
……俺
「俺泣きそう」
「わー桂ー!!!!」
いやこんな言われようで歎く俺じゃないけどね。
「冗談だっつーの!吉沢も便所で抜けて来たのか?」
「ぁいや、俺は備品取りに…そろそろ行くわ」
邪魔して悪かったな、と残して吉沢も立ち去る。
「気が向いたらサッカー部掛け持ちでも来てくれよ〜〜」
「おぉ〜」
ふぅ。
なんかしゃべくったら腹が減ってきた……
切りのいいとこで飯でも買いに行こかな。
「うるっさいわねぇ……」
ん?
今なんか聞こえたような…
「誰だ?」
「人がねてるそばからぎゃあぎゃあと…まったく!」
また声。
「な…」
今どっから聞こえた?
てか……
声が高い。女…つーか、子供みたいな声だ。
「子供?!」
ここは高校だぞ?!なんで……
勢いよく顔を上げると、そこには……
「あ、見てくれた」
すっげー 可愛い子
がいた。
子供だけど。
しかも桜の木の上に、だ。
「!」
俺の描きかけスケッチブックを覗き込んで言う吉沢は、首を捻っている。
「や、拓がこの前触れ回ってたから。団子がどうのザル蕎麦がどうのって」
「拓造……っ!」
「今日のはなんだ?………ライオン?!」
流石に俺もくじけそうになった。
「桜デスーここで風景画っつったら桜しかアリマセンー」
「あっわりぃ俺絵心なくて……」
絵心ないやつの心をも動かすのが真の絵画ってやつだ。
……俺
「俺泣きそう」
「わー桂ー!!!!」
いやこんな言われようで歎く俺じゃないけどね。
「冗談だっつーの!吉沢も便所で抜けて来たのか?」
「ぁいや、俺は備品取りに…そろそろ行くわ」
邪魔して悪かったな、と残して吉沢も立ち去る。
「気が向いたらサッカー部掛け持ちでも来てくれよ〜〜」
「おぉ〜」
ふぅ。
なんかしゃべくったら腹が減ってきた……
切りのいいとこで飯でも買いに行こかな。
「うるっさいわねぇ……」
ん?
今なんか聞こえたような…
「誰だ?」
「人がねてるそばからぎゃあぎゃあと…まったく!」
また声。
「な…」
今どっから聞こえた?
てか……
声が高い。女…つーか、子供みたいな声だ。
「子供?!」
ここは高校だぞ?!なんで……
勢いよく顔を上げると、そこには……
「あ、見てくれた」
すっげー 可愛い子
がいた。
子供だけど。
しかも桜の木の上に、だ。