恋愛教習所


「翔太ってすごく演劇には
熱心なの。
だからごめんね。

侑那のせいじゃないから。


じゃあ明日、気を取り直して
頑張りましょうね!」


先生はすごく気を使ってくれた。


「はい…すいませんでした…。」



「じゃあね。」



そういってスタジオを出て行った。


残ったのは私だけ。
おおきなスタジオにひとり。
前の大きな鏡に写った私は
芸能人のかけらもない
普通の女の子。




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