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裏

　いつも通り三時頃にコンビニへ向かう途中、桜の木を見つけた。もうはなを咲かせていて、散り始めている木もあった。
「綺麗……」
　自分の頭に降ってくる桜の花びらを見ながら、詩季のことを思い出していた。


　「よぅ」
　後ろで声がして、一瞬体が強張ったが、あたしにじゃないだろうと思って、また歩き出した。
「あれ、シカト？佐和　櫻さん」
　……誰!?
　あたしは怖さのあまり、振り向くことができなかった。
　後ろから足音がする。
　あたしが俯いたままでいると、その男はあたしの顔をのぞき込むように下から顔を覗かせてきた。
「こんにちは」
　見たこともない顔だった。