Mail
真実
 薄々は気付いていたものの直接言われるとやっぱりショックだ。
 あたしはあれから外には出ていない。メールも見ていない。何もする気になれない。
 ♪〜
「……またメール……」
 でも起き上がる気になれない。
 あたしはそのまままた眠ってしまった。

 ♪〜
 メールの音で起きた。
 時計を見ると、午後一時をまわっていた。
「お腹空いた……」
 あれから外へ出ていないため、食料が何もない。
 しかたがないから朝になるまで寝ようと目を閉じた時、部屋のチャイムが鳴った。「……誰?」
 親が来るときは必ず前日までには連絡があるはずだし、彩女は学校のはずだから来れるはずがない。
 あたしはしばらく黙っていた。
「櫻!」
 あたしの名前を呼ぶ男の声。
 あたしは恐る恐る覗いた。
 そこには見覚えのある顔があった。
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