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　「櫻、覚えてるかな。昔、あんたのとことうちとで遠くに泊まりに行ったことあったじゃない？あの時にあんたのお母さんとうちのお父さんが仲良くしてるの見ちゃったんだよね。それからお父さんとあんた達見るとイライラして」
「そんなのあたしのせいじゃないでしょ!!」
「そうだね。でもそのせいでうちはお父さんがいなくなったのには変わりないでしょ。お母さん、相手が誰かはわからなかったみたいだけど、お父さんがそういうことしてるの気付いて、離婚したんだから」
「じゃあ直接言えば良かったじゃん！相手はうちのお母さんだって」
「そういう手もあったね。でもその時はそんなこと思いつかなかったな」
　声を荒げるあたしに対して、彩女は冷静に話す。それが余計に腹が立った。
「じゃあ何で今になってバラそうと思ったの」
「だって普通あんな酷いイジメ方されたら死にたいと思うじゃない？でも櫻、なかなかしぶといからさ。だからイジメられてる時に味方でいつでも相談聞いてくれた親友が首謀者だって知ったらショックで死ぬかと思って。あんた、死ねばよかったのに」