意地悪な彼氏




「悠くぅーん☆」
「悠くぅーん♪」
「悠くぅーん?」



いい加減俺の名前言い過ぎ。うざいよ、本当。



けどこんな心の声は、表に出したりしない。だって、そんなこと言ったら俺のことが好きな、世界中の女が泣くだろ?



「あー、はいはい!今は俺ら急いでるから。またね〜。潤!行くぞっ。」


そう言って隣を見ると、明らかに不機嫌そうだった。



俺はこんな性格だから女が思いっきり寄ってくるけど、潤はクールだからこんな寄ってきかたはしない。



潤にいってもフラれるのわかってっし、みんな見てるだけでいいって感じだ。そんなこと気にしないでしつこく言い寄るやつもいるけどな。



俺たちは女たちを適当に宥めて教室に入った。



俺らはC組だ。このクラスにはミスコン候補が3人いる。要するに、ずば抜けて可愛くて頭も良くて運動神経抜群な子が3人もいるってこと♪



えーっと、ミスコン候補は確か…。相崎佳奈ちゃん…。



お、みっけ。へぇ、まあまあ可愛いじゃん?でもよくみると化粧濃いな。




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