意地悪な彼氏
「初めまして!俺の名前は柳悠。隣の席だし、今日からよろしくな?」
席につくなり、アイドル並みの…いやアイドル以上に格好良い隣の席の男の子から声をかけられた。
そのあまりの格好良さに私は思わず見惚れてしまう。
明るめの茶髪は男の子にしては長い方でウェーブがかかっている。パッチリ二重に羨ましいほど長いまつげ。高い鼻に、きれいなピンクの唇。
「…い。おーい。何?俺に惚れちゃった?」
ニヤッと笑う悠君に私は我に返った。そして慌てて返事をする。
「ご、ごめん。ボーっとしてた。私は友枝胡桃。よろしくね!」
「おう!あ、あと後ろにいるこいつは俺の親友の蓮光寺潤♪無愛想だし口悪ぃし人見知り激しいし頭おかしいけど根は良いやつだから。仲良くしてやって!」
“うっせ”そういってそっぽを向いた蓮光寺君。悠君の自己紹介は、悪口ばっかりに聞こえるけどなんか蓮光寺君のこと本当に好きなんだなって伝わってくる。
「蓮光寺君も、よろしくね!」
そう言ってみたけど返事はなかった。
この2人が、イケメン二人組だよね…。なんか楽しくなりそ。