意地悪な彼氏




「みんな席に着いたな。俺が、このクラスの担任を任されることになった橘樹(たちばなしげる)だ。よろしく。そして、こちらが…。」



「副担任の平田響(ひらたひびき)です。」



2人とも、若くて橘先生の方なんて本当に先生?って感じのイケメンだ。



焦げ茶の髪と切れ長な目が特徴の整った顔をしている。これは生徒から人気になるだろうな。



平田先生は、可愛い感じ。



「おー、じゃあ…シゲとひーちゃんね!!」



『いいね!』



「変なあだ名を付けるなぁ!」



みんなが、橘先生と平田先生の自己紹介に耳を傾けているにも関わらずいきなり柳君が発言した。



そのあと、みんな“いいじゃん”などと同意を示した。



橘先生と平田先生はシゲとひーちゃんになったのだ。



「まあ、俺は別に良いが他の先生の前ではやめとけよ?」



「いいんかーい!」



シゲがそう言うと、クラスの誰かがつっこんだ。途端に、クラス中が爆笑の渦に巻き込まれた。




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