意地悪な彼氏
「ねえ、胡桃ちゃーん?」
突然、柳君が話しかけてきた。
「ん?どうしたの?」
「胡桃ちゃんってカラーしてる?」
私は生まれつき髪が茶色だ。だからカラーしてる?ってよく聞かれることがある。
「してないよー。私生まれつきなんだー。色素が薄いみたい。」
「へー。すごいねー。超茶色じゃん。」
ドキッ。頭を軽くなでられた。 それだけで顔が赤くなる。
「可愛いー。」
そう言って、ニコッと目尻を下げて微笑んだ柳君はとても格好良かった。
「柳君は髪染めてるよね?」
「まあねー。てか俺のこと悠でいいよ。柳君ってガラじゃないし呼び捨てのが仲良い感じするじゃん。」
確かに、呼び捨ての方が親近感わくかも…。
「うん、わかった!悠って呼ぶね。」
「あ、着いたよー。ここだよね?カラオケ。」
少し前を歩いてる結衣が声を上げた。
「うん、ココだよ。さ、入ろっか。」