泡沫眼角-ウタカタメカド-


* * *


オレの中で兄貴は憧れと、目標だった。

様々なことが先に経験した兄貴を基準にして考えて、

届かないもどかしさに輝いていた。


追いつきたくて、恐ろしく遠くて、

並ぶことはないとあきらめていても

脳裏のどこかに必ず引っかかってくる

そんな妙に邪魔な存在だった。




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