つよがり姫に振り回されて







着いてしまった。
この前の分かれ道に。
梨沙は全く起きない。
この勢いだと、朝まで起きないんじゃないか?
そう思ってしまうほど、ぐっすりだ。

「人の気も知らないで…」

このままだと…。
このままだと、俺の理性はどうにかなってしまうかもしれない。
耳にかかる吐息…
胸が高鳴る。
本当にどうにかなってしまいそうだ。

「…仕方ない、公園でも「…んぅ?…ここは…どこ?」

「おっ起きたか…」

「あっあぁ…」

起きたようだ。

「私は…今何を…?」

「お前が生徒会室で寝てるから、俺が背負ってここまで来たんだ」

「…『背負って』?…あぁあぁぁぁあぁあぁぁ!!」

「ばっバカ!!大声出すな!そして暴れるっΣドサッ

「きゃっ…」

「…ったく、危ねぇな」

何とかバランスを保てた。
これでコケたら、顔面強打だよ(笑)

「あっすまん。ありがとうな」

「別に」

「じゃあ私帰るから」

そういって背中から降りた。

「そう。…送っていこうか?」

一応言ってみる。
もう8時だし、なんか人通り少なそうだし。
…心配だし///
でも、多分、大丈夫って言われるんだろうな。

「…大丈夫だ。帰れる」

やっぱり。

「そう。じゃあ気を付けて帰れよ」

俺は梨沙に背を向け、軽く手を振った。
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