つよがり姫に振り回されて
「広瀬君、ここどうしたらいい?」「あっこっちもわかんないんだよね…」

「会長…じゃなかった、横水さん。ここはどうしたら?」「次こっち教えてくれよ」

執事服やべぇな。メイド服も。
これ着ただけで、今までにないくらい人がたくさん…

「広瀬君?」

「あっあぁ。…じゃなかった。かしこまりました。ここはですね、このようにしていただければよいかと」

「あぁ~そういう事だったんだぁ。ありがとぉ」

「いえいえ、お礼など恐縮でございます。では私はこれで」

一礼して次の場所へ。
今日はずっとこんな感じになるんだな。
梨沙の方はどうなんだろうか。
ちゃんとやれてるのか?
…俺は馬鹿親か。どんだけだよ。
心配しなくても梨沙はなんとかやれるってわかってるのに。

って、心配してる場合じゃない。
仕事しなきゃ!

「お嬢様、どのような事でお困りですか?」

「えっあっ///あのね…これなんだけど」

見せられたのはくしゃくしゃな紙花だった。

「わっ私、こういうのあんまり得意じゃなくて…どうやってもこうなっちゃうの。ごめんなさい、役に立てなくて…」

今にも泣いてしまいそうな顔で言う。

「そんなことないですよ。得意じゃないのにもかかわらず参加くださったんじゃないですか。十分役に立っていますよ」

…ハズっ///
でもここは執事になりきって…
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